持続可能な環境|廃棄物処理
ヌヴォトンは、企業活動が環境に及ぼす影響を積極的に減らし、革新的な技術への投資を行い、再生可能エネルギーとネットゼロを推進しています。資源効率を向上させ、廃棄物管理を徹底し、国際的な環境規制や気候変動のリスクに対応しています。事前に財務的な影響評価、管理計画を行い、環境戦略を策定し、レジリエンスを担保します。
15818000
kWh
累計省エネ量(2010年~2023年)
37
%
2020年に対するGHG削減率(2023年)
880000
kWh
再生可能エネルギーの設置による年間発電量
廃棄物処理
ヌヴォトンは「環境・安全衛生保護方針」と「環境破壊をしない」という目標を達成するために、「廃棄物処理最小と資源リサイクル最大」という廃棄物マネジメント戦略のもと、廃棄物の発生を減らし、廃棄物の回収とリサイクルを強化して、製造による環境負荷を減らします。
半導体の設計開発およびファウンドリ生産品は電子部品の組立と販売のために顧客に提供します。電子製品の故障の修理、部品交換や販売した電子部品の廃棄は顧客の責任で行います。部品製造時に発生する廃棄物は、社内で発生源の分別と削減管理をします。取り組みには、材料の使用範囲の拡大、最適な生産、包装材のリサイクルなどが含ま出ます。また、廃棄物を削減し、資源のリサイクルを増やすために、廃棄物のリサイクルと再利用の継続的な評価を実施しています。
ヌヴォトンでは、「廃棄物処理管理手順書」にしたがい、廃棄物の分別収集、貯蔵管理、廃棄物の届出、外部委託処理の監督と監査を行っています。自社工場での定期的な監査を通じて、各製造工程での廃棄物の発生を確実に把握し、製造工程の改善により廃棄物を減らします。法令順守のため、外部委託は政府の許認可を受けた廃棄物処理およびリサイクル業者を選び、委託する前に委託先が採用している廃棄処分とリサイクルの方法が適切かどうかを確認し、訪問監査を経て初めて委託しています。さらに定期的に廃棄物処理業者の監督を続け、廃棄物を外部委託処分する際の適法性を確認して、発生した廃棄物への責任を果たしています。
回
2023年に、計26回の監査を行いました。法令違反により提携を中止した業者はなく、台湾と日本の両工場で、廃棄物の不適切処理は発生しています。
NTCでは廃棄物の輸出入は行っていません。廃棄物処理は再利用を優先し、再利用できない廃棄物は焼却または埋め立て処理を行います。2023年の廃棄物総排出量は727tで、内訳は資源回収廃棄物や事務室で発生した生活廃棄物を含む一般事業廃棄物が320t(44%)、有害産業廃棄物が407t(56%)でした。リサイクル資源を含む再利用は480t(66%)、焼却量は約179t(25%)、埋め立て処理は68t(9%)でした。製品当たりの廃棄物発生量は0.090kg/層-ウェーハフォトマスクで、排水処理施設の更新や汚泥発生の増加により前年より廃棄物が増加しました。外部委託での再利用で資源再生を最大化するため、2023年は製造機器2台に廃硫酸の専用回収配管を増設して、廃硫酸の回収を増やし、無機汚泥(CaF2資源再生)の再利用評価を行って2024年から再利用を開始しました。
廃棄物処理業者への年次監査は、廃棄物の有害性、発生量、前回の監査スコアに基づいて行われます。環境影響リスクの重大性と処理リスクの確率を評価し、重大性と可能性のリスクマトリックスと法規制に基づいて廃棄物処理業者の監査頻度を定めています。廃棄物処理業者の監査計画は、1年から3年ごと実施され、処理業者や処理・リサイクル工場の業務を監査し、廃棄物の排出後にリアルタイムでGPS追跡により、廃棄物の適切処理と処理リスクの効果的な管理を確保します。
NTCは、今後も持続的に廃棄物管理を推進し、2024年も2023年と同じ三大目標を維持します。
廃棄物分類と減量の継続
有害廃棄物の再利用率 95%超
廃棄物リサイクルの向上
廃棄物リサイクル率 75%超
廃棄物埋め立て率 5%未満
廃棄物処理の有効管理
委託業者への年次訪問監査実施率100%
再利用処理プラン
拠点 | プラン | 2023年削減効果 |
---|---|---|
NTC新竹研新工場区域 | H2SO4回収 | 硫酸エッチング機器の回収機器を2台増設 廃硫酸再利用量は年間約17.1t |
CaF2汚泥(資源再生)評価 | 従来の埋立て処理を再利用に転換 汚泥の再利用量が年間約60t増加 | |
廃硫酸:回収して工業用稀硫酸に稀釈し、工業用途に提供(飲用水、薬剤、肥料添加物としては利用しない) | 304t | |
廃フッ化水素酸:回収後、フラックス剤として使用する工業用フッ化ケイ酸ナトリウムの原料として利用 | 57t | |
廃イソプロピルアルコール:回収後、蒸留して工業用イソプロピルアルコールとして利用 | 18t | |
廃有機溶剤:回収後、蒸留して、工業用有機原料として利用 | 38t | |
廃プラスチック容器:回収して洗浄し繰り返し用いるか、破砕してプラスチック原料やガラス原料として利用 | 7.5t | |
廃フォトマスク:洗浄して図面を除去した後、フォトマスクか光学材料として再利用 | 0.6t | |
廃水銀灯:水銀蒸留装置で水銀を取り出し、再利用 | 0.2t | |
廃混合非鉄金属(廃電子パーツ、粗悪品、不良品を含む):処理後、貴金属およびその他金属を回収 | 22.5t | |
資源ごみ(古紙、ガラス、廃鉄、アルミ、廃ポリスチレン、アルミ箔、廃ペットボトル、廃プラスチック):回収業者が再利用 | 27t | |
一般廃棄物(廃プラスチック、古紙、混合廃木材):物理的に分別処理をして再利用 | 5.7t | |
NTCJ | 有機汚泥:化学品を添加し、廃棄物処理業者が凝固、沈殿、無機化して回収 | 0.6t |
廃油:熱回収、材料回収、焼却残渣を路盤材として利用 | 18.9t | |
廃酸:材料回収、焼却残渣を路盤材として利用、セメントの中和剤として利用 | 33.6t | |
廃塩基:回収後、焼却残渣を路盤材として利用 | 10.6t | |
廃プラスチック:熱と材料を回収
| 39.2t | |
金属:材料を回収し破砕後に分別回収 | 3.6t | |
特種配管(廃油、廃酸):材料回収、焼却残渣を路盤材として利用 | 88.6t | |
かんな屑:材料回収、焼却残渣を路盤材として利用 | 0.6t |
廃棄物の影響と対応策
ヌヴォトンは、製造活動が人、環境、社会に及ぼす実際または潜在的な影響を重視しています。製造面では、社内での発生源の分類と削減管理を実施し、継続的にリサイクルと再利用の評価を行い、廃棄物の発生量を減らし、廃棄物の資源化をすすめています。廃棄物の再利用と処理においては、政府の許可を受けた正規の業者を慎重に選ぶだけでなく、委託前に業者が採用している廃棄処分と再利用の方法が適切かどうかを確認し、訪問調査を通じて定期的に廃棄物処理業者の監査と監督をおこないます。